安全と衛生

よく使われる言葉ですが、どのような意味でしょうか?

国語辞典(大辞林)には以下のようにあります。
  安全:危害または損傷・損害を受けるおそれのないこと。危険がなく安心なさま。
  衛生:身の回りを清潔にして健康を保ち、病気にかからないようにすること。

別の表現をすると、
  安全:許容できないリスクがないこと(国際基本安全規格)。
  衛生:健康に影響を及ぼす様々なリスクを推定し、予防活動に結びつけること。
 リスクとは、「悪い事象が起こる可能性・不確実性」と言えるでしょう。

時間的側面からみると、安全は、事故や怪我など短期的・突発的に起こる事象の防止、衛生は、有害物質や生活習慣による健康障害など長期的・継続的な要因によって起こる事象の予防ともいえそうです。

しかしながら、安全・衛生ともに事故や健康障害などの「不利益事象が起こらないこと」「リスクが許容範囲であること」からの定義であり、安全・衛生そのものはなかなかイメージしにくいと感じます。
どちらも一定以上の大きな事故や健康障害に着目した定義であり、日常業務の変動範囲にはあまり目が向いていないように思われます。もう少し「普段の通常業務のゆらぎ」にも意識を向け、その中から安全・衛生を考えることも重要だと思われます。

安全と衛生、言葉・用語の問題ですが、まずはじめに大切な概念だと考ます。