メンタルヘルス対策

メンタルヘルスとは、精神的健康(こころの健康)のことであり、「心の健康状態を考える概念」といえます。身体的健康に対比して使われる言葉ともいえます。一方、メンタルヘルス不調(不全)とは、心の働き(精神機能)に何らかの不調や疾患がある状態をいいます。

よく見られる病名として、「うつ病(抑うつ状態)」「不安障害」「適応障害」などがあります。また、心の不調が主に身体の症状として現れる「自律神経失調症」「身体症状性障害」なども多くみられます。
長時間労働・過重労働、社内環境や人間関係(社内・顧客)など、いわゆるストレスに起因するものが多いといえます。複数の要因に起因するものや業務以外の要因が影響するものもあり、対応は複雑な場合もあります。

職域においてのメンタルヘルスは、単に「こころの健康」というだけでなく、「働く人たちの健康な職場づくり」という意味合いも含むと考えられます。そのため、個々人への対応のみでなく職場全体において様々なメンタルヘルス活動が展開されることが必要です。メンタルヘルス不調が起こってからの事後対応のみでなく、防止する取り組みも重要といえます。

メンタルヘルス不調者への個別的な対応としては、一般に医療機関への受診・通院を促す(受診勧奨)、業務負荷調整、必要に応じて休職などが挙げられます。円滑な復職やその後のサポートも重要です。
しかしながら、これら一般的な対応のみでは解決困難で、積極的な環境調整や地道な職務指導などが必要となるケースも増えています。