工場内でのクレーン作業による挟まれ事故の事例。
被災労働者は、 工場内に設置されたクレーンにて6トン程度の製品を吊り上げて製品置き場に移動させる作業をしていました。製品置台に製品を降ろすときに、製品の揺れを抑えるために無意識にクレーンのCフックを右手で押さえていました。製品が接地した瞬間にCフックのだけが上下に動き、製品とCフック先端部との間に右手第二指を挟まれてしまいました。この結果、右手第二指開放骨折を受傷しました。
被災労働者は、経験20年以上のベテランで、当然クレーン業務に必要な資格も保有していました。保護具も社内規定通り、ヘルメット・保護メガネ・軍手・手甲・安全靴を着用していました。しかし、クレーンのCフック先端を無意識に右手で押さえてしまったため、手の指先の置き場所に注意が払われず、製品との間に挟まれてしまったと思われます。
手(特に指)は、完全に保護することが難しく、被災しやすいといえます。このため、危険作業時には、特に意識を向け、注意を払う必要があると考えられます。