粉じん、有機溶剤、特定化学物質、有害光線など有害物質や有害エネルギーを取り扱ったりする職場では、様々な特殊健康診断の実施が義務付けられています。そして、その結果に異常所見が認められる場合には、作業環境や作業方法との関連を検討する必要があります。
例えば、特定の少人数や狭い範囲の部署にだけ所見がみられるのであれば、保護具の着用や使用方法、作業方法、局所換気などの問題や検査方法の問題を疑います。また、ある程度の人数や広い範囲の部署で所見がみられるのであれば、職場全体の環境管理を疑うことになります。
現在では、特殊健康診断において極端な異常値を示す例は少なくなっています。これは、従来から職場全体の作業環境管理を改善することが重視されてきたからだと考えられます。一方で、特定の職員に毎回所見がみられるなど、作業方法や保護具の着用に問題がある考えられる例は散見されます。
また、長期間暴露されることで発生する健康障害が多いので、継続的な評価が重要です。