配送作業での踏み外し事故

配送業の事業場での事例です。いずれも配送作業にかかわるもので、荷物やそれを乗せる架台の積み下ろし作業時に起こったものです。約1年間に以下の3つの事故が報告されました。

  • トラック荷台から後ろ向きに降りようとした際にステップを踏み外し、着地時に左足くるぶしを強打して剥離骨折を受傷。
  • 地面から1.5m程度の高さにある架台置き場から降りようとした際に、意図しないタイミングで踏み外して、着地時に左足かかとを強打して打撲を受傷。
  • 架台置き場のすぐ下の地面にある車両止めを踏み台にして架台置き場に上ろうとして、車両止めに足を乗せた際に足を踏み外して滑って転倒。肩を強打して、打撲を受傷。

トラック作業での昇降時の踏み外し事故は良く報告されますが、原因は主に「手すりをしっかりと持たない」「足を踏み台にしっかりとかけない」などと考えられます。また、架台置き場での事故は、その端にある昇降階段まで行って昇降する手間を惜しんで、中間部から飛び降りたり、車両止めやトラックの荷台を踏み台にして上ろうとすることにあります。

多忙なために、トラックや架台置き場での昇降時に慌ててしまうこと、手すりや昇降階段を使用せずに作業してしまうことなどが、どうしてもあると思われます。いずれも対策は、基本的な確認やルール遵守です。これらの「ごく当たり前のこと」も繰り返し啓蒙することが重要と考えられます。